自分で言うのもなんだが

正義感が強すぎるのも考え物だ。




本日夕刻の事。実習が終わり、雨宿りがてら大学のPCを軽くいじってから帰路に就いた。


途中の駅で列車を待っていた時、ホームに座っている酔っ払いのオッサンを目にした。終日禁煙の駅構内でタバコを吸っていたので、少しムッとしながら見ていたが、私が来た列車に乗ってまもなく、オッサンはタバコの火を消して同じ列車に千鳥足で乗りこんできた。


まもなくオッサンは、近くに乗っていたアベックに「ジロジロ見るな。やるか?」などと因縁をつけ始めた。アベックの男性は初めは大人の対応をしていたが、執拗なオッサンの態度に徐々に苛立ちをあらわにし始めた。



1.5mほど後方からその一部始終を見ていた私。所詮は他人のトラブル。黙って我関せず…





我慢できなかった。


大の大人が勝手に酔っ払っておいて関係ない他人に迷惑をかける事への怒りと腹立たしさから、体中の骨格筋が震えだした。




アベックに向かって「オレも降りるからお前らも降りろ」と怒鳴り立てるオッサンの希望通り列車から降りたのは私だった。そのままホームにオッサンを張り倒し、


「全部見てたぞ!


あの人達は何も悪くねぇだろ。


なんなら警察行くか?」






やってしまった。しかも駅全体に響き渡るような大声で…



今考えれば、駅員を呼んでいきさつを話し、オッサンを連行してもらえば穏便に収まったのだろうが、とにかく全身の筋肉が痙攣したようになっていたので、抑えて動いたらそのままよろけて倒れてしまいそうだったし、声も出ないだろうと感じた。


こうするしかなかったとは言わない。こうする事しかできなかった。



私が列車に戻ると、オッサンは怯みながら尚もアベックや私に降りるよう要求するが、周囲の乗客の静止もあってまもなく駅員に取り押さえられ、私もアベックも列車から降りる事なくこの場を回避した。




行動に移したこと自体に対しては、正直、自分で自分を褒めたいと思う。
ただ、やり方については、心身ともに余裕がなかったとはいえ短絡的だったと反省している。